NPO法人 日向ぼっこ

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11月の勉強会

 今月も勉強会を11月21日15時から17時で実施しました。11月のテーマは「デジタルツールの長所と短所」でした。一般の企業にお勤めの方や乳児院職員の方、学校教員の方、子どもの学習支援のNPOにお勤めの方、里親支援に関わっていらっしゃる方など、5人の方がご参加くださり、様々な立場からの意見を交換することができました。

 今回の勉強会では元SEで現在は学校教員をされていて、沖縄県在住の方がファシリテーターをしてくださいました。前半はファシリテーターをしてくださった方が、警視庁のサイトから「サポ―ト詐欺」というものについて細かくお話をしてくださいました。
後半は、前半のお話を聞いて、疑問や質問を自由に話し合いました。
「サポート詐欺」という言葉自体初めて聞くという方もいらした。「コマンドプロンプト」「イベントビューアー」など聞いたこともない言葉が次々と出てきておろおろしたのですが、それこそ詐欺師たちの狙いで、何も問題のないパソコンの機能を問題があるかのように伝えることで、何も知らない素人の不安をあおり、サポート料金をだまし取るというものだそうです。実際の画面を見ながらお話をしてくださったのですが、そういうものを見せられたら、多くの素人は焦ってしまうと実感しました。こういった詐欺への対策として、ファシリテーターをしてくださった方から、一番いい対策はITに強い友人を持つこととのご意見をいただきました。もし、そういった知り合いがいない場合は、ネット上のツールを使って答えてもらったり、お金を出してコンサルタントにきちんと相談したりするとよいようです。
 後半の自由討論では、若い人の中にはタブレットやスマホしか使えず、基本的なキーボードの使い方を知らないことで創造性が乏しかったり、仕事をするうえでパソコンが使えなかったりなどの問題があることもわかりました。さらにネットの危険性との向き合い方が話題となり、「世界とつながるといういい面もあるが、未知の部分も多く恐ろしさがある」「個人情報はバーチャルもリアルも同じで気を付けなければいけないが、バーチャルはずっと巧妙な手口が使われている」など様々な危険性についての意見が出ましたが、「バーチャルでの取り締まりは難しい」ということはみんなが感じていることでした。また、GIGA (Global and Innovation Gateway for All)スクール構想(2019年12月に文部科学省から発表されたプロジェクト)についても触れ、「多様な子どもたちに最適化された創造性を育む教育を実現する」ことの難しさについても意見が出ました。

 参加者の方からは後日のアンケートで、以下のようなコメントをいただきました。
「デジタルツールに苦手意識が強い私ですが、仕事をする上でも必要で、さらにもっと自分自身や子どもを守るためにも、理解していくことの必要性を感じました。知らないことで不安をあおる詐欺の手口など知れて、ひとつ安心が増えました。また、Z世代の子どもたちがタブレットやスマホでデジタルツールに慣れている反面、基本的なキーボードの使い方を知らないことで創造性にも影響していることや仕事をするときのスキルには結びつかないことなどのお話も聞けて良かったです。」
「様々なお仕事をされている方の意見を聞くことができて、参考になりました。」
「テーマがデジタルツールということで、個人的には疎い分野なだけに、参加者の方の何気ない一言も自分にとってはとても考えさせられた有意義な時間となりました。」
「急激な時代や背景の変化のなか、デジタル分野は(常に!?)過渡期で、これもまた『知識の格差』が生じ、『リアルとフィクションの境目のなさ』が逆に人々を分け隔ててしまうものになるような気もしています。」
「機会があれば、またこうしたテーマを取り上げていただきたいです。」
「IT基礎知識及び、検索スピードや能力の大切さが改めて分りました。IT知識を得るには基本積極性がまだまだ必須だと感じますので、これからも勉強し続けたいです。」

12月の勉強会は12月19日(日)15時~17時で、テーマは「社会貢献」です。ぜひ多くの皆様にご参加いただき、意見交換できたらと思っています。

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