5月の勉強会の様子
みなさま
今月の勉強会テーマは「日向ぼっこの変遷・居場所」でした。
5月8日(日)の15時~17時で開催し、児童相談所の職員の方、大学で社会学を勉強されている学生の方、弁護士の方、会社員の方4名が参加してくれました。
まず初めに、参加者の方からご意見を頂いた、「日向ぼっこの変遷」についてお話させて頂きました。ご興味のある方は下記ページにて読んで頂ければ幸いです。
(少し下にスクロールして頂いたところにあります。)
https://hinatabokko2006.com/about/
後半は、「居場所」について、福祉研究133号 (鉄道弘済会)への掲載内容を共有させて頂きながら、皆様のご意見を伺いました。(リンクはこちら)
1.「居場所」とは
まずは、日向ぼっこのサロン運営という観点から、「居場所」には物理的側面での「安全」と心理的側面での「安心」が必須条件であるという旨を述べました。
皆様からは、「居場所」の概念として、
・人と人との関わりの集合体。
・ある集団への所属意識。
・自分が役割を与えられている場所。
などとお話頂きました。
2.「居場所」と支援
事業としての「居場所」が「支援の場」として捉えられやすい事に触れ、そもそも関わる前から「支援」できるとは言えないという日向ぼっこの考えのもと、日向ぼっこは「支援団体」ではないという事を共有した上で進めていきました。
皆様からは、
・ある程度、居場所事業のできる範囲を決めるための線引きをし、できることとできないことをはっきりさせておくことも大事。そうしないと過度の期待をさせてしまう。
・依存を生みやすいリスクもはらんでいる。
・居心地の悪い居場所もあるが、継続して繋がることでその場になじみ、居心地がよくなることもある。
というご意見を頂きました。
3.日向ぼっこの「居場所」はどのようなものか
今回の参加者の方全員が偶然日向ぼっこへ来館経験のある方でしたので、サロン運営において日向ぼっこが日々留意している点や、職員間での共通認識などをお話させて頂き、日向ぼっこサロンに対する皆様の意見を伺いました。
皆様からは、
・最初は学業に活かす目的もあったが、現在では来館を楽しんでいる。
・コロナ前に来館した際、食事がおいしかった印象がある。「おいしい」を共有するのはとても大事な感覚。
・日向ぼっことの出会いはスタッフを通じて最初だったが、来館者に合わせて活動していると感じた。
・勉強会を通じてのかかわりが中心だが、初めて勉強会に参加した時、とても緊張していて的外れなこと言っているのではないかと不安な中、どんな意見も受け入れてもらえると感じ、それからは安心してなんでも言えるようになった。
後日回答して頂いたアンケートでは、
・「連携」「その人の人生」「自己決定」「一緒に考える」「支援ではない」「パワーバランス」…中でも「日向ぼっことして対応している」という点は考えさせられました。
・居場所って何か問われるとつくづく難しいと思いました。そんな難問に取り組んでいる日向ぼっこの皆さんは、私より考える時間も長く深さが深いので、なかなか追いつくことはできませんが、また、機会があるとき語ることで昇華していくような気がします。
・自分の地域でも居場所等をどのように展開していくか考えていたところだったのでとても参考になりました。
・日向ぼっこに携わる方々がどのような思いを持っているかを以前よりも具体的に知ることが出来た。活動の背景にある課題や目的についてより深く考える機会になった。
という声を頂きました。
今回、「日向ぼっこの変遷」からお話させて頂くにあたり、私どもの活動方針や「居場所」を含めた事業について、改めて振り返り、見つめ直すきっかけを頂けたと感謝しております。今後も、正解のない事柄について常に検証しながら活動してまいりたいと思います。
次回の勉強会は6月12日(日)15時~17時、テーマは【家族と家庭】です。
みなさまのご参加をお待ちしております。