6月の勉強会の様子
みなさま
6月11日(日)15時~17時に勉強会を開催しました。
今月のテーマは、「児童福祉法の改正点」でした。
はじめに、勉強会に参加された弁護士さんから、令和4年児童福祉法改正について話題提供をしていただき、そのあと皆様から、質問や感想、ご意見をいただきました。
話題提供では、こども達を取り巻く現況とこれまでの児童福祉法改正、改正児童福祉法のポイント、改正児童福祉法のアフターケアへの影響の3つについてお話いただきました。
こども達を取り巻く現況とこれまでの児童福祉法改正については、児童福祉法制定から現在までの大まかな流れ、児童虐待相談の対応件数の推移や虐待相談の内容、ヤングケアラーの実態調査結果などを、厚労省発表の統計資料などを見ながら確認しました。また、改正児童福祉法のポイントとして、令和4年の改正のうち、とくに、①子育て世帯に対する包括的な支援のための体制強化及び事業の拡充、②一時保護所および児童相談所による児童への処遇や支援、困難を抱える妊産婦等への支援の質の向上、③児童の意見聴取等の仕組みの整備、④一時保護開始時の判断に関する司法審査の導入に焦点を当ててお話いただきました。
改正児童福祉法のアフターケアへの影響に関しては、社会的養育経験者・障害児入所施設の入所児童等に対する自立支援の強化の具体的内容について、事業者の範囲や対象が拡充したことや従前との違いについてご説明いただきました。
とくに意見表明支援事業や自立支援強化に関して、積み残された課題や、今後、実際に運用するにあたって考えていかなければならない問題等については、児童福祉法改正のポイントをご紹介いただく中でもご指摘いただきました。
ご参加された方からは、以下のようなご質問やご意見をいただきました。
・子育て支援を実施するための自治体の財源はどのようになっているのか。
・自治体の子育て支援の一つである子どものショートステイが十分ではないのはなぜか。
・必要な情報をいかに届けていくかが問題である
・司法審査では、子供の意向が重視されていないのではないか。
・インケアとアフターケアの役割分担はどのように考えればよいのか。
・アフターケア事業では、困ってから助けるという仕組みでよいのか。
・「支援」には、始まりと終わりがある。困ったことがあってもなくてもかかわれるような、日常的な緩いつながりが大事ではないか。
・子どものアドボケイトと意見表明支援の違いはなにか。どのように整備されているのか。
・措置の決定の際に子どもから意見を行く役割と生活場面において意見を聴く役割は分けた方がよいのか。
・子どもの声を聴くことだけではなく、聴いてどうするかが大事ではないか。
また、後日ご回答いただいたアンケートでは以下のようなご意見をいただきました。
・分かりやすく、貴重な話だった。
・内容がとても勉強になるものだった
・学びの多い勉強会でした!ありがとうございました!
次回の勉強会は、7月9日(日)15時~17時、テーマは「社会的養護の対象となる児童への医療(特に精神医療)」です。
みなさまのご参加をお待ちしております。
