NPO法人 日向ぼっこ

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2月の勉強会のご報告

 2月22日(日)15時~17時に日向ぼっこ勉強会を開催しました。テーマは「ルワンダの貧困女性の自立支援活動」でした。ルワンダで貧困層の女性を対象とした自立支援活動にたずさわってこられた方から、実際のご経験を踏まえて話題提供していただきました。

 いつものように前半の1時間は、話題提供者からテーマについてお話をしていただき、後半1時間は、参加者全員で意見交換を行いました。

 まず、ルワンダ共和国について、国の基本的な情報や政治状況、そして1994年に約100万人の一般市民が亡くなったルワンダの大虐殺がもたらした影響等についてご紹介いただきました。ルワンダは、人口の半分以上が20歳未満という若い国だそうです。また、首都キガリでは、高層ビルが立ち並び、道路が綺麗に整備されるなど、経済成長が著しい一方で、人口の約30%の人々が多元的貧困状態にあり、貧困下生活するシングルマザーがとても多い状況だそうです。女性たちの多くは、幼少期に家族や兄弟をなくしたり、暴力や殺害行為を目撃したりするなど、トラウマ的体験を抱えていること、とりわけ地方に行くと古典的家父長制が根強くジェンダーロールが明確で、女性は結婚して家庭を支える存在であり、それ以外の女性の生き方は社会に受け入れられにくいため、DVを受けても我慢を強いられ、離婚できない状況があることなど、ルワンダの女性が置かれている経済状況や社会構造等について、興味深いお話がありました。

 話題提供をしてくださった方は、ベーカリー事業を通じて、女性たちが考える力をつけるための支援活動に取組まれたそうです。活動の中で直面された様々な「困難」について詳細にお話いただき、そういった困難が生じる背景の分析をするなかで、必要なのは「考える力」の養成、つまり女性たちの「意識化」ではないかということに気づいたことやそれを妨げる要因についても解説していただきました。また、意識化の難しさを理解し、克服するための支援のあり方として、対話の重要性やトラウマ・インフォームド・ケアを用いた支援等をご紹介いただきました。支援活動で直面した様々な「困難」は、女性たちのトラウマ反応の一部として理解する必要があったのではないか、また、このような支援は、先進国の貧困、暴力、孤立、排除等、複合的困難を抱える人々への支援にも応用可能ではないかとのご指摘があり、特にその点について、皆で意見交換を行いました。

 皆さんからいただいご意見等を紹介いたします。

・絶対的弱者の方を対象とする支援活動では、まずは、安心、安全感の回復が重要。

・ルワンダには、貧困女性を対象とした公的支援はあるのか?

・ルワンダの女性は、語れないことを「神」という言葉を使って語る。

・ルワンダは女性の国会議員が一番多いと聞くが、そのことは貧困女性の支援にどのように影響しているのか。

・ルワンダでは社会格差が大きく、権力をもつ女性がいる一方で、貧困女性には届いていない。

・家父長制がしかれ、女性の生き方の選択に制限があることや、離婚が偏見やスティグマにつながるところは、1960年代の日本と全く同じで身近に感じた。

・貧困女性を対象とした自立支援活動の中で、お金やものではなく、考える力が重要というところが、社会的養護で必要な関わりと重なる。昨今は、多様な奨学金ができて、寄付も多い。大学進学率も上がっているが、実際には中退者が多い。目先のことではなく、長期的な視点で、どう考える力をつけていくかが重要。支援によって対象者が変化するには、最短でも1,2年かかる。

・孤立を深めさせない 孤立から遠ざける支援が必要では?

・孤立に対して何ができるか?そのための“居場所”の重要性を感じる。

・対話を重視する活動は、日向ぼっこの活動にも通じる。

・安全な場を提供するといっても、安全かどうかを感じるのは本人であり、周囲の人は、どういう場所を作るのが良いかを試行錯誤するだけである。本人がどう感じるかにどれだけフォーカスできているか、という視点が大切。

・支援とは、その人が社会に出られる環境を整えることではないか。

・話題提供者の方のお話が、今自分が働いている施設の状況と重なった。

・今回お聞きした支援活動は、女性に特化したものであったが、DVの加害者となる男性側への支援はあるのだろうか。

・児童養護施設は、親のサポートをどれだけやれているだろうか。

・子どもが安心できる環境や人との信頼関係をつくるは大事だが、それには多くの時間と労力が必要で、その前に職員が疲弊してしまう。どうやって効果が出るまで続けられるか、待てるのかが問題であり、ケアする側のサポートも重要である。

・トラウマを語れるターニングポイントの作り方とはどういうものか。

・いろんな人の嫌な体験をバネにできるような要素を集めれば、脱却できる知見が見えるのではないか。

3月の日向ぼっこ勉強会は、以下のとおり行います。通常と異なり平日夜となりますのでご注意ください。

日時  :3月5日(木)18時30分~20時30分

テーマ : 「社会的養護自立支援拠点事業の評価と検証について」

勉強会はオンライン(Zoom)で行います(当日にZoomのURLをお送りします)。

勉強会への参加をご希望の方は、下記のどちらかの方法にてご連絡ください。

■お問い合わせフォーム:https://hinatabokko2006.com/contact2/

■Mail:info@hinatabokko2006.com

 初めて日向ぼっこをご利用される方は、事前面談が必要です。

 たくさんの皆様のご参加をお待ちしています。

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