NPO法人 日向ぼっこ

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6月の勉強会

まだまだ油断出来ないコロナ禍のなか、5月に引き続き、6月の勉強会もZOOMで開始しました。スタッフ合わせ6名での勉強会となりました。

 今月のテーマは「コロナを経験して学んだこと」でした。誰もが予測出来ず、経験したことのない世界的パンデミックという事態が起こっています。そこでこのパンデミックによって世界はどう変わり、変わっていくのか、みんなで考えてみました。

 まず初めにNHKのETV特集「緊急対談パンデミックが変える世界~海外の知性が語る展望」の動画を視聴をしました。動画では世界の著名な3名の知識人、イアン・ブレマー(国際政治学者)、ユヴァル・ノア・ハラリ(歴史学者)、ジャック・アタリ(経済学者・思想家)が、それぞれ独自の視点から意見を述べており、それをもとに勉強会の議論を進めました。

 ある参加者の方からは「格差」の問題が指摘されました。経済的格差や教育格差から「貧困」の問題が生じており、そういった格差から「派遣労働者」となっている「立場の弱い人」はセイフティーネットを持っておらず「自分で自分の身を守らなければならない」というご意見を述べられました。この点はブレマーの指摘する国内での格差問題、国際社会の間での富める国とそうでない国との格差の問題に関連するものでした。

 また別の参加者の方からは、現在の問題は1990年代後半から顕著になってきた「新自由主義」に起因するのではないかと経済的視点からのご意見をいただきました。経済学者であるアタリ氏は、利他主義(Altruism)の重要性を説いていました。アタリ氏はこの利他主義は他人の利益のためというものではなく、「合理的利己主義」という言葉で表現し、結局のところ他者を守ることこそが自己を守ること、自己の利益につながるといい、「協力は競争より価値」があり、今こそ連帯が必要と述べています。

 さらにコロナについてともすると「ミクロ」な視点になりがちであるが、それだけでなく「マクロに物事を見ることが大切」であるという貴重なご意見も参加者の方から頂きました。このことはハラリ氏がコロナパンデミックにより世界が大きく変わりつつある今、政治に注目する必要があると言っていることと関連しています。ハラリ氏はハンガリーや母国イスラエルの例を出し、全体主義の台頭と民主主義の危機に言及し、監視システムの双方向性の重要さを手洗いの事例を出して語っていました。これに関して、ある参加者からは韓国や台湾のコロナ封じ込めの成功の裏にある監視システムについての話が出ました。

 勉強会後に参加していただいた方からいただいたアンケートでは、「普段自分が考えている視点とは異なるマクロ的な視点で物事を捉えることができた」「テーマが身近であり且つ新鮮で、学習の教材もベストなチョイスだったと思う」といった意見や「もっと時間があれば一人ひとりのコロナ禍を時系列を追い共有できたら、さらに良かった」「新たな知識を学ぶことができた」とうれしいお声もいただきました。

 様々なご意見を交わす中で、今回のコロナに関連する問題について考えるとき、医療的なことだけでなく、政治や経済といった多角的視点を持つことの大切さを実感しました。そしていつ何が起こるか分からない様々な災害や身近にある問題等の出来事について考えるとき、ますます多様な問題意識や柔軟なものの見方が求められるのではないかと感じました。

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