3月の勉強会を実施しました
3月14日(日)15時~17時で3月の勉強会を実施しました。今月もZoomでの実施となりました。今月は「多様性を認めるということ」というテーマでした。参加してくださったのは、大学生の方、児童養護施設の職員さん、一般企業の方など4名の方でした。今回もみんなで踏み込んだ議論ができて大変有意義でした。特に今回のテーマは日向ぼっこにとっては活動目的に関連するとても重要なテーマだったので、皆様から様々なご意見をうかがえたのはとても勉強になったしうれしかったです。
「多様性」というのは最近よく耳にするようになってきた。特に現代における多様性は3月17日に札幌地裁で「同性婚を認めないのは憲法14条違反である」という画期的な判決も出て、注目を浴びている。このほかにも同性の親であったり、子ども連れの再婚でできる家庭など、「家庭」の多様性、またコロナ禍で顕著になってきたリモートワークをはじめとする働き方の多様性、増え続ける不登校から発した学びにおける多様性といった具合に、文化や生き方そのものにおける「多様性」が問われている。
そこで、まず名古屋のお寺での多様な人々のかかわりについての、NHKの番組である「こころの時代~ともに生きる」を視聴し、なぜこのような多様性が問題となるのだろうかについて議論した。
そして多様性の問題と人権の問題がつながっているとの指摘から、多様性を認めないことが人権侵害になるのではないかという意見がでた。一方で、多様性を理由に何でも自由にできることにしてしまうことへの疑問が指摘され、その対策として例えば「ゴール」を決めるのがよいのではないか、人権と言っても他者との人権と兼ね合いから「公序良俗」に反しない限りでした認めあいなのであるから、そこには一定の制限があるのではないか。また、組織ごとの多様性を認める立場から、例えばある組織や団体が加入資格として「男性だけ」と制限をするのは、その組織の自由でと言えるのではないかといった意見が出た。
このように一口に「多様性を認める」と言っても、どのような形で認めていくのかということを現実に即して考えると難しい問題が山積していることが改めて確認された。しかし、難しいからこそもっと多くの時間をかけて話し合っていかないといけないということも、同時に自覚できたので、今後も機会を作って多くの意見を募り議論を重ねたい。
また、参加された方からは「年齢も職業も異なる方々とお話をさせていただく機会だったので非常に勉強になったためよかった。」「参考ビデオから具体的なテーマへ各々の考えが述べられていること。これからも継続して様々なテーマについてお話を聞ける機会をお願いします。」「人の思いを聞くことで視野が広がり、新たな視点が得られました。緩やかな枠組みの会だったので、むりのない参加しやすい雰囲気が良かったです。」「普段思っていることを声に出すことで自分の意見をまとめることができ、また人の意見を聞くことで新たな視点に気づくことができた。」といった貴重なご意見・ご感想をいただきました。これらの頂いたご意見・ご感想を次年度の勉強会に生かしていきたいと思います。