6月の勉強会の様子
みなさま
6月12日(日)の15時~17時で勉強会を開催しました。今月の勉強会テーマは「家族と家庭」でした。大学や大学院で勉強されている方、乳児院勤務の方、会社員の方など4名の方が参加してくれました。
初めに、今回ファシリテーターを務めて頂いた社会学専攻の大学生の方から、用意して頂いた資料を基に発表をして頂き、NHKのETV特集で放送された「カノン~家族のしらべ~」の視聴もしました。
発表では主に家族の形にフォーカスし、現在一般的に言われるような家族像が戦後の高度成長期にできたことや、家族の定義が辞書の定義には収まらないものであることについてお話頂きました。加えて、「家族」というものへの認識の枠を取り払うことや、他人の「家族観」を知ることの必要性についても述べて頂きました。
「カノン~家族のしらべ~」は、特別養子縁組で結ばれた3人の親子への取材の中で、すれちがい、ぶつかり合い、そして家族の変化が描かれていくという内容でした。
発表や映像視聴を踏まえ、まず「家族とは」という事について皆様がお考えになる事を伺い、それぞれの考えや意見を述べていただきました。
皆様からは、
・家族をステレオタイプ化しない
・家族は主観的なもの?
・血縁とは何かを考える事がある。何となくいつも気になる事。
・幸せそうな「家族」とは真逆の環境で育ったので、DVDのような物理的環境があれば家族はうまくやれると思った。家族には環境が大事。おいしいご飯など。
・「新しいかたち」などの言い方にも疑問を持つことがある。表現が難しい。
・一個人でも、タイミングによって「家族観」は変わる。言語化できない部分もある。
・「会いたい人がいる」という感覚。
・「家族」という言葉の語源には「かまどに集う人」と意味がある。
・家族=共同プロジェクト。
・関係性の中で家族が作られる。
などとお話を頂きました。
また、「『家族』と言われた時にどんなことを考えますか」という事についても、
・親から受けた影響。
・親子、夫婦などの一つの関係で完結しない。
・客観的に血縁は見えない。何で繋がっているのか考えると、感情などかもしれない。
・記憶の中に家族がいる。
・生まれ落ちた家族と作っていく家族について考える。
・仕事柄、里親制度や家庭的養育について考える。
などのご意見が出ました。
後日回答して頂いたアンケートでは、
・現在の仕事にも自分の人生にもかかわる大事なテーマで、色々な事を考えさせられ、充実した2時間だった。私情においてこのテーマに触れたくない人はいても、考えたことがない人はいないテーマではないかな、とも思いました。
・議論が深まるにつれて自分の中で勝手に締め付けられているようなものがほどけていくようで少し整理できたように思います。
・紹介されたVTRも勉強になった。
などのコメントを頂きました。
今回皆様からお話を伺う中で、一人一人の「家族観」や、そこにある色々な家族の形を見る事ができました。決まった形があるわけではない「家族」という集団について、深く考える時間になったと感じております。
次回の勉強会は7月10日(日)15時~17時、テーマは「マイノリティーとは」です。
みなさまのご参加をお待ちしております。