9月の勉強会の様子
みなさま
9月11日(日)の15時~17時で勉強会を開催しました。今月の勉強会テーマは「社会における高等教育のあり方」でした。福祉関係のお仕事をされている2名の方が参加してくれました。
今回は参加者のお一人の方にファシリテーターを担当していただき、高等教育を題材にしたアメリカのドキュメンタリー映画「学歴の値段 ~集金マシーン化した米大学の真実~ 」の内容を取り上げながら進めました。この映画は、高等教育における奨学金のシステムや教育の質といった問題に触れながら、アメリカの大学の高い学費が「学位取得の価値に値するのか」に焦点を当てた映画でした。
まずは、映画の内容を踏まえ、皆様がお感じになったことを伺いました。
皆様からは、
・学ぶ機会が大事。制度もできてきているけど、情報が届くかどうか。一人でこなすことの難しさがあるので、入学以後のサポートも必要。
・難しい内容。勉強したい人がどれぐらい通っているのかということや、教育課程のあり方について考えさせられた。
・何を学ぶのか、高等教育を早い内から意識できる方が良いのかも。
・自分は資格取得という目的で大学に行った。借金の話が興味深かった。
・不平等をどうするかという問題。モラトリアムを過ごすメリットもあるから、多感な時期によくわからないまま行くのもいいと思う。大学に来て勉強しようと思うこともあるから、チャンスは平等であるべき。
などのお話をいただきました。
更に、意見交換を踏まえ、「高等教育」についてのお考えを伺いました。
皆様からは、
・学位を取ることで自信が持て、自尊心を育むことにも繋がる。周りの目もある。
・「大学卒業資格」を過大評価することで、大学に行っていない人が不必要な劣等感を抱くことになる今の社会が問題。
・奨学金や生活の破綻が心配。
・教員など、受け入れ側の質を高める必要がある。
・通信だと先生からの影響やコミュニケーションがない。
・オンライン活用もチャンスになる。
・接点があってもなくても自分との対話が大事。
・社会に出る前の繋ぎとして、モラトリアム期間も大事。教員との出会いから得たものが大きい。
・サポート体制はいくつになっても必要。多感な時期に周りにいる人がどういった人か。自信は他者とのかかわりから生まれる。自分との出会いが一番大事。
などのご意見をいただきました。
最後に、皆様にご感想等を伺ったところ、
・目的意識を育むことが大事。
・教育システムが高校・大学まで見据えた意識を根付かせられるか。
・中断しても、続きから勉強できるシステムがあれば良い。
・目的意識を持った段階でチャンスがあることが重要。
などの声が上がりました。
後日回答して頂いたアンケートでは、
・多岐にわたる問題にも派生するテーマかな、と思うと、また続編をお願いしたいです。 今回、皆さんのご意見が、私自身の日々の業務に対する考え方を見直すきっかけにもなり、とても充実した2時間でした。
・いろいろな方の意見をしることで、視野を広げ考えを深める機会となった。
などのご感想をいただきました。
今回皆様からお話を伺う中で、高等教育のメリットや、その裏にある奨学金等の問題、教育の構造など、様々な角度から現代社会における高等教育の在り方を考える機会になったと感じております。
次回の勉強会は10月9日(日)15時~17時、テーマは「資本主義を生きる」です。
みなさまのご参加をお待ちしております。