NPO法人 日向ぼっこ

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9月の勉強会の様子

みなさま

9月10(日)15時~17時に勉強会を開催しました。

 今月のテーマは、「若者へのかかわり方の検討(実践例を含む)」でした。まず、話題提供者の方から、高等専門学校での若者への関わりの実践例などについてお話いただき、そのあとみんなで質問や感想などを話し合いました。

 話題提供者の方からは、高専という教育機関の特殊性についても詳しく教えていただきました。皆さん、はじめて知ることも多く、質問だけではなく、様々な現場の立場からのお話もあり、活発な意見交換ができました。

 皆様からいただいたご質問や感想の一部を紹介させていただきます。

・相談に来られた方から困っていることを聞き出すだけの関わりになると、来談者を疲弊させてしまう。依存的になりすぎたり、不適切な関係性が形成されたりしないよう十分注意しながら、相談に来られた方の必要性に応じて対応していく、という姿勢が参考になった。

・医療や福祉の領域では、他の機関と連携してつながることが評価につながるが、教育現場ではそのような活動が評価に結び付きにくいという構造があるように感じた。

・卒業後の相談のために行政や医療につないでも、なかなかうまくつながれない生徒がる。特に在校中に学校がサポートしていた生徒に対しては、卒業後も必要に応じて学校が関われる仕組みが必要だと感じた。また、そのような実践が行われていることに感心した。

・15~22歳ころの発達の具合は人それぞれで個人差が大きい。年齢によって支援の在り方を区切るのではなく、生徒本人がどうしたいか、どうしてもらいたいかを中心に据えること、そのためには、本人に十分話してもらうことが大切だと思った。

・問題を他人事ではなく、自分事として受け止めることが大事だと思う。

 また、後日ご回答いただいたアンケートでは以下のようなご意見をいただきました。

・これまで知らなった高専と普通校の違いについて学ぶことができた。

・教育機関がアフターケアをどのようにとらえて対応されているのか興味深かったです。

よく「結局は人」と耳にしますが、改めて、体制が整っているだけでもダメ、かといって熱意ある人だけいても無力感にさいなまれます。社会の課題は山積みですが、「まずは一歩から」と思って根気良く取り組んでいきたいと思います。そのように思える2時間をありがとうございました。

・スタッフ・参加者の皆さんの雰囲気がよく話しやすかった。質疑応答の時間が多くあり全員とお話できた。場の安全性への配慮がなされていた。

・今回の勉強会は、私にはわかりやすく具体的な事例、ご意見、ご感想が伺えてよい時間を過ごせました。表面的な話で終わることなく、話を聴くことができたので、醸成期間を設けて第2回が開催されることを願っています。

・ディスカッションの時間がいっぱい取れて良かった。

・高等専門学校について無知であったため、15歳~22歳まで通えて、年齢の幅が広いことや、教員に教職員免許が必須ではないこと、それにより、福祉的な課題が多いこと等、知ることが出来て良かった。

・高等専門学校を含めた学校の課題として、困っている生徒を支援しても、教員や学校の評価に繋がらないという構造的な欠陥を知ることが出来て良かった。

・「専門的支援の必要性は踏まえつつ日常的文脈の中での関わりを維持する」というのが、まさに居場所に求められている役割だと感じた。その背景には、支援対象者は、自分を「ケース」としてではなく「他の学生と同じ一人の人」として接して欲しいという希望を持っているからだと理解出来た。

次回の勉強会は、10月8日(日)15時~17時、テーマは「事例から見える、家族の問題」です。みなさまのご参加をお待ちしております。

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