NPO法人 日向ぼっこ

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10月の勉強会の様子

 みなさま

 10月8(日)15時~17時に勉強会を開催しました。

 今月のテーマは、「事例から見える、家族の問題」でした。前回に引き続き、思春期以降の年代に焦点を当てた内容で、少年非行の動向を示す資料等を用いた話題提供の後、ご参加くださった皆様と疑問や感想などを話し合いました。

 話題提供では、少年事件等で家庭裁判所を利用する子どもの中には、児童相談所等の支援をすり抜けてきた子どもや、家庭、学校、職場などといった社会との接点を持たない子どもが一定数含まれることなどが紹介されました。
 皆様のご経験を踏まえた活発な意見交換ができました。いたいだいたご質問や感想の一部を紹介させていただきます。

・日本の子どもは元気がなくなったように感じる。
・社会や大人に抵抗するまでもなく、自分を責めたり、諦めてしまったりする子どもが増えているのではないか。
・「居場所」には、心理的なつながりと、物理的なつながりの両方が必要だと思う。
・児童養護施設は、昔に比べるとお金が潤沢になった面がある。しかし、物理的なものが確保されたからといって、児童養護施設が、「安心の場」、「安全な場」になったとはいえない。お金も大事だが、最終的には、そこで働く人材や人材育成が重要ではないだろうか。
・子どもにとって大事なことは一人ひとり違う。それなのに、親と会わせること、家族の元に返すことで「一見落着」になっているように感じる。
・メンタル面で安心できる場所をどうやってつくっていけばよいか。
・安心してつながれる人がいるかどうかによって、その後の人生が分かれると思う。
・子どもが安心して話せることが大切である。そのような人や場所を、どういう立ち位置、権限にしたらよいのか。大人がもっと悩んで、ちゃんと考えていかなければならないのではないか。

・安心して話せるためには、外部性が必要ではないか。中の人ではない方が話しやすい場合がある。
・パーマネンシーという言葉が流行っているが、その議論が浅く、本当に大切なことが議論されていないように感じる。

 また、後日ご回答いただいたアンケートでは以下のようなご意見をいただきました。
・場の安全性への配慮がされているのが良かった。発表に事例が多く含まれていて興味深く、参考になった。参加者全員の意見・感想が聞けて良かった。
・事例を豊富に盛り込んだ発表と、参加者全員が参加する率直な意見交換がとても有意義でした。参加者の皆さんにお礼を伝えたいです。
・ご経験を踏まえた話題提供をいただき、それについて質問、意見交換ができたことが良かった。
・時間をあまり気にすること無く、参加された方々のご意見がよく聴くことができたのでよかった。

 次回の勉強会は、11月19日(日)15時~17時に開催します(第3日曜日となっておりますので、ご注意ください)。「18歳成人とお金に関するトラブル」について、話題提供していただく予定です。
 みなさまのご参加をお待ちしております。

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